心安理得
読み方
しんあん りとく
意味
自分の考えや行いが道理にかなっていると確信し、心が安らかで後ろめたさがないこと。「心安」は心が安らかなこと、「理得」は道理を会得・理解することをいう。単なる気楽さではなく、正しさへの納得を伴う表現である。
由来
中国・南宋の儒学者、朱熹(1130〜1200)の講義や問答を弟子たちが記録した朱子語類に基づく語とされる。同書は朱熹の没後、咸淳6年(1270年)ごろに黎靖徳が編纂した。「心が安らかで、道理を得ている」という意味から、自己の行為に納得して心にやましさがない状態を表すようになった。
分類・構成
備考
「心安」は心が安らかなこと、「理得」は道理を会得すること。日常会話ではやや硬い表現で、文章語や倫理的な文脈で用いられる。単に「のんき」「気楽」という意味ではない。
誤用・混同注意
- 「心案理得」と書くのは誤りで、正しくは「心安理得」。
- 単に「何も考えず気楽である」という意味に解するのは不正確で、道理にかなっているという納得を含む。
例文
- 法令と手順を守った以上、私たちは心安理得にこの結論を公表できる。
- 目先の利益だけでなく、心安理得に働ける仕事を選びたい。
- 十分な調査を尽くして判断したので、担当者は心安理得の思いで報告書を提出した。
類義語
対義語
- 良心の呵責
- 心中不安
- 問心有愧