往事渺茫
読み方:おうじ びょうぼう
意味
過ぎ去った昔の出来事が、はるか遠いものとなって、ぼんやりとかすんでいること。長い年月が経ち、過去の記憶や当時の事情が明確には思い出せないさまをいう。
由来
「往事」は過ぎ去った事柄・昔の出来事、「渺茫」ははるかに遠く、ぼんやりとしているさまを表す漢語である。この二語を結んで、過去が遠くかすんでいる状態を表した四字熟語。特定の典籍における初出や成立時期は明確ではない。
備考
日常会話よりも文章語・文芸的な表現として用いられる。「過去の事実が消えた」というより、時間の隔たりによって記憶や印象がかすんだことを表す。
補足
- 「往事茫茫」と書くのは別表現であり、「往事渺茫」の表記としては用いない。
- 「渺茫」を「秒茫」などと誤記しない。
例文
- 祖父の手記を読んでも、幼少期の出来事はすでに往事渺茫で、細部までは思い出せない。
- 戦後から長い年月が過ぎ、当時の町並みは多くの人にとって往事渺茫となっている。
- 校舎が建て替えられた今、そこで過ごした学生時代は往事渺茫の感がある。
分類
類義語
- 曖昧模糊
- 遠い過去
- 朧げな記憶
対義語
- 歴歴在目
- 記憶鮮明