対牀夜雨
読み方:たいしょう やう
意味
親しい友人や兄弟が、久しぶりに同じ宿で寝床を並べ、夜の雨音を聞きながら親しく語り合うこと。転じて、離れていた親友・兄弟との情愛深い再会や親交をいう。
由来
唐代の詩人・白居易(772~846)の詩「雨中招張司業宿」にある「能来同宿否、聴雨対床眠(来たりて同宿するや否や、雨を聴きて床を対して眠らん)」に基づく。詩の成立年は未詳だが、8世紀末から9世紀前半の作品とされる。雨の夜に親しい相手と寝床を並べる情景から、久別後の親しい交わりを表す語になった。
備考
日常会話ではまれで、文章語・漢文調の表現である。「牀」は「床」の旧字体。単なる雨夜の情景ではなく、親友や兄弟の親しい再会を含意する。
別表記
- 対床夜雨
誤用・混同注意
- 単なる「雨の夜に寝る情景」と解し、久別の親友・兄弟が親しく再会するという比喩的な意味を見落としやすい。
- 「牀」を誤字とみなすことがあるが、「床」の旧字体である。
例文
- 海外赴任を終えた兄弟は十年ぶりに再会し、宿で夜更けまで語り合った。まさに対牀夜雨の趣であった。
- 雨の降る温泉宿で学生時代の友と昔話に花を咲かせた夜は、対牀夜雨と呼ぶにふさわしいひとときだった。
- 彼は手紙に、「次に会うときは仕事の話を忘れ、対牀夜雨を楽しみたい」と記していた。
分類
類義語
対義語
- 反目成仇
- 疎遠