寡欲知足
読み方
かよく ちそく
意味
欲望をむやみに大きくせず、自分の身分や状況に応じた分で満足すること。際限なく物や名誉を求めるのではなく、足ることを知って心豊かに生きるという教えをいう。
由来
中国の古典思想に由来する語。「寡欲」は『孟子』尽心下の「養心莫善於寡欲(心を養うには欲を少なくすることにまさるものはない)」に見られ、戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)の思想にさかのぼる。「知足」は『老子』の「知足者富」などに基づく概念で、成立は紀元前4~3世紀ごろとされる。これらの思想を合わせ、「欲を少なくし、足ることを知る」という処世・修養の教えとして用いられる。
備考
仏教的な文脈では、特に「少欲知足(しょうよくちそく)」がよく使われる。寡欲知足も同趣旨の語であり、単なる節約ではなく、過度な欲望にとらわれない精神的な充足を重視する。
例文
- 物を増やすことだけを幸せとせず、寡欲知足の心で暮らすことを大切にしている。
- 祖父は寡欲知足を信条とし、質素な生活の中にも大きな満足を見いだしていた。
- 競争の激しい時代だからこそ、寡欲知足という考え方を人生の指針の一つにしたい。