室如懸磬
読み方
しつ じょ けんけい
意味
家の中に家具や家財がほとんどなく、吊るされた「磬」だけがあるように、がらんとしていること。転じて、財産がなく非常に貧しい状態や暮らしをいう。
由来
中国の国別史書・説話集である『国語』の「魯語上」にある「室如懸磬、野無青草、何恃而不恐」に基づく。春秋時代(紀元前8~5世紀)の事柄を伝える表現で、『国語』自体の編纂は戦国時代(おおむね紀元前4~3世紀)と考えられている。「磬」は吊るして鳴らす石製の打楽器で、室内がそれだけしかないように空虚であることから、極度の貧しさを表すようになった。
分類・構成
備考
「磬」は古代中国の石製打楽器。現代では日常会話より文章語・漢文調で用いられる。単に部屋が簡素なことではなく、家財がないほどの困窮を強調する語である。
誤用・混同注意
- 単に室内が静か、または簡素であるという意味ではなく、家財がないほどの困窮を表す。
- 「磬」は古代の打楽器を表す字であり、「鐘」などと書き換えない。
例文
- 大火で家財を失った一家は、しばらく室如懸磬の暮らしを送った。
- 伝記には、若い学者が室如懸磬の下宿で研究に励んだと記されている。
- 清貧を旨とした彼は、室如懸磬の住まいでも客をもてなすことを怠らなかった。
類義語
- 家徒四壁
- 四壁蕭然
- 一無所有
- 赤貧洗うが如し