嫣然一笑
読み方:えんぜん いっしょう
意味
美しい女性が、あでやかで魅力的にほほえむこと。「嫣然」は、顔つきがなまめかしく美しいさま、「一笑」はひとたび笑うことをいう。単に一度だけ笑う意味ではなく、人を魅了するような美しい笑顔を表す。
由来
中国・戦国時代(紀元前3世紀ごろ)の楚の文人とされる宋玉の賦「登徒子好色賦」にある「嫣然一笑、惑陽城、迷下蔡」に基づく。この美人が一度あでやかに笑うと、陽城の人々を惑わせ、下蔡の人々を夢中にさせた、という描写から、美人の魅惑的な笑みを表す語となった。なお、宋玉作とされる作品には後世の仮託説もある。
備考
主に女性の、あでやかで人を引きつける笑みについて用いる雅語的な表現である。日常会話では硬く古風に響くため、文章語や文学的な描写に適する。
誤用・混同注意
- 「一笑」を単に「一度だけ笑うこと」と解釈するのは不十分で、美しく魅惑的にほほえむ意である。
- 「嫣」を「姸」などと書き誤らないよう注意する。
例文
- 彼女が嫣然一笑すると、その場の緊張がふっと和らいだ。
- 舞台の姫君は嫣然一笑し、観客の目をくぎ付けにした。
- 写真の中で嫣然一笑を浮かべる姿が、ひときわ印象に残っている。
分類
類義語
対義語
- 愁眉不展
- 愁眉苦顔