天下一家
読み方:てんか いっか
意味
天下、すなわち世界中の人々が、国や民族などの隔たりを越えて一つの家族のように親しく結ばれていること。また、そのような平和で協調的な世界を理想とする考え。
由来
中国古典の『礼記』「礼運」篇にある、「天下を一家と為し、中国を一人と為す」という趣旨に基づく語である。天下全体を一つの家、一国の民を一人の人間のように捉え、為政者が広く人々を慈しみ治めるべきだと説いた。『礼記』は前漢から後漢ごろ(紀元前1世紀〜紀元後1世紀ごろ)に編纂・成立したとされる。
備考
現代では、世界平和・国際協調・人類の連帯を表す理念として用いられることが多い。単に「天下一(世界で最も優れている)」という意味ではなく、「天下を一つの家とみなす」という意味である。
誤用・混同注意
- 「天下一(てんかいち)」と混同しない。「天下一家」は「天下(世界)が一家である」の意。
- 「一家」は「いっか」と読む。「いっけ」とは読まない。
例文
- 国境を越えた支援活動は、天下一家の理念を具体化する取り組みといえる。
- 異なる文化を尊重し合う天下一家の精神が、国際社会には求められている。
- 彼は天下一家を理想に掲げ、世界各地の人々との交流に尽力した。
分類
類義語
- 四海兄弟
- 世界同胞
- 万邦協和
対義語
- 各自為政
- 弱肉強食
- 分裂対立