四聖六凡
読み方:ししょう ろくぼん
意味
仏教でいう十界を、悟りを得た四つの世界である仏界・菩薩界・縁覚界・声聞界(四聖)と、迷いの中にある六つの世界である天界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界(六凡)に分けていう語。すべての衆生の境涯・存在の段階を表す。
由来
中国仏教、特に天台教学で説かれる「十界」の分類に基づく仏教語である。隋代の天台智顗(538~597)が体系化した天台思想では、十界を悟りの四聖と迷いの六凡に分けて捉える。この四字の形としての成立時期・最初の用例は明確ではないが、日本には天台宗などを通じて伝わった。
備考
日常会話で用いる語ではなく、仏教・宗教史・美術史などで主に使われる専門語である。「四聖」は悟りの四界、「六凡」は迷いの六界を指す。
誤用・混同注意
- 「四聖六凡」は十界の内訳を示す語であり、十界そのものと完全に同義ではない。
- 「六凡」を「六道」と混同しないようにする。六凡は天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄の六界をいう。
例文
- 天台教学では、十界を四聖六凡に大別して、それぞれの境涯を説明する。
- この仏画は、四聖六凡の世界観を視覚的に表現したものだ。
- 四聖六凡という考え方は、悟りの世界と迷いの世界の両方を含む十界思想を示している。
分類
類義語
- 十界
- 十界互具
- 十法界