問牛知馬
読み方:もんぎゅう ちば
意味
牛の値段を尋ねることで、直接には尋ねていない馬の値段・事情まで推し量る意から、関係する事柄を遠回しに問いただし、真相や実情を知ること。断片的な情報から全体を類推することにもいう。
由来
中国・前漢の官吏である趙広漢の取調べの巧みさに由来する。『漢書』趙広漢伝(後漢の班固が1世紀ごろに編んだ歴史書)には、馬の価格を知りたければ、まず犬・羊・牛の価格を順に尋ね、それらを照合して馬の適正な価格を知る、という「鉤距」の手法が記される。ここから「牛を問うて馬を知る」の意で成立した。
備考
日常会話で頻出する語ではなく、文章語・教養語として用いられる。詮索や取調べの文脈では、遠回しに情報を得るという含みを持つことがある。
誤用・混同注意
- 「問馬知牛」と語順を入れ替えるのは誤り。
- 単に牛と馬について質問する意味ではなく、周辺情報から真相を推し量る意である。
例文
- 担当者は核心をいきなり尋ねず、周辺の取引条件から問牛知馬の要領で実情を把握した。
- 聞き取り調査では、問牛知馬の姿勢で関連事項を確認すると、問題の全体像が見えてくる。
- 彼の質問は一見遠回りだが、問牛知馬によって相手の本音を探ろうとしている。