君子慎独
読み方
くんし しんどく
意味
徳のある人格者は、人に見られていない一人の場でも心をゆるめず、言動や心のあり方を慎むべきだということ。「慎独」は、他人の監視や評価の有無にかかわらず、自らを厳しく律する態度をいう。
由来
中国の儒教経典『礼記』の「中庸」にある「莫見乎隠、莫顕乎微、故君子慎其独也(隠れた所ほど見えやすく、微かな所ほど現れやすい。ゆえに君子は独りの時こそ慎む)」に基づく。『礼記』は前漢期、紀元前1世紀ごろまでに編集・成立したとされる。
分類・構成
備考
儒教的な修養観を表す語で、「慎独」だけでも用いられる。「独」は単なる孤独ではなく、他人に見られていない私的な場を指す。日常会話よりも、教育・倫理・訓戒などの文章で使われやすい。
例文
- 誰もいない研究室でも記録を正確に残す彼の姿勢は、まさに君子慎独である。
- 不正は監視の目がない場所でこそ起こりやすい。組織全体で君子慎独の精神を大切にしたい。
- SNSで匿名だからといって他人を傷つけないことも、現代における君子慎独の実践といえる。
類義語
対義語
- 放縦無慙
- 放蕩不羈