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南冠楚囚

読み方:なんかん そしゅう

意味

楚の国の捕虜のこと。転じて、異国で捕らわれたり不遇な境遇に置かれたりして、故郷を恋しく思う人やその境遇をいう。単に捕虜を指すだけでなく、祖国・故郷への思慕を含んで用いられることが多い。

由来

中国の歴史書・古典である「春秋左氏伝」成公九年(春秋時代、紀元前582年ごろ)の故事による。晋に捕らえられた楚の楽人・鍾儀が、楚風の冠である「南冠」を着けていたため、晋侯が「あの南冠を着けて縛られている者は誰か」と尋ねた。役人が「楚の捕虜です」と答えたことから、「南冠」と「楚囚」を合わせて、故国を思う楚の捕虜を表す語となった。

備考

「南冠」は中国中原部から見て南方にあった楚の冠を指す。現代の日常会話ではまれで、漢文訓読、文学作品、故郷を慕う捕虜の境遇を述べる文章などで用いられる。

例文

  • 戦乱で異国の捕虜となった彼は、南冠楚囚の思いを詩に託して故郷をしのんだ。
  • 収容所で祖国の知らせを待つ人々の姿は、まさに南冠楚囚というべき境遇だった。
  • この漢詩では、南冠楚囚という語によって、囚われの身にある人物の望郷の念が表現されている。

分類

類義語

対義語

この四字熟語に使われている漢字