十全十美
読み方:じゅうぜん じゅうび
意味
すべての点で完全に整っており、美しく、少しも欠点がないこと。「十全」は完全であること、「十美」はすべてが美しいことを表す。人・作品・計画などが理想的で非の打ちどころがないことを、ほめていう語。
由来
中国・清代の小説『雪月梅伝』第四回に見える語とされる。清代は17世紀半ばから20世紀初頭に当たり、この語はおおむね18世紀ごろの中国白話小説に用例が確認される。「十」は数の十そのものではなく、「すべて」「完全」の意で用いられ、「全」と「美」を重ねて完全無欠であるさまを強調した。
備考
現代日本語では、やや硬い文章語・褒め言葉として用いられる。現実には完全無欠なものは少ないという含みから、「十全十美を求めすぎる」のように理想の高さを批評的に述べる場合もある。
補足
- 「十善十美」と書くのは誤り。正しくは「十全十美」。
- 「じゅうぜんじゅうみ」と読むのは誤り。標準的な読みは「じゅうぜんじゅうび」。
例文
- この計画はよく練られているが、実行前から十全十美だと決めつけるべきではない。
- 彼の演技は十全十美に見えたが、本人はなお改善の余地があると語った。
- 十全十美な製品を求めるあまり、発売時期を逃してしまっては本末転倒だ。
分類
類義語
対義語
- 不完全
- 欠点だらけ
- 一長一短