力透紙背
読み方
りょくとう しはい
意味
書や絵の筆の力が非常に強く、紙の裏側まで筆力が突き抜けるほどであること。転じて、文章・書画などの表現に、力強さや迫力、深い内容が備わっていることをいう。
由来
中国・唐代(8世紀ごろ)の書家、顔真卿が著したとされる「張長史十二意筆法記」に、筆を用いる際には「紙背を透過させる」ほどの力を求める趣旨の記述がある。これが「力透紙背」の語源で、優れた書の筆力を評した言葉として用いられるようになった。
分類・構成
備考
本来は書道・絵画の筆力をいう語であるが、現代では文章、演説、表現全般の迫力を評する比喩にも用いる。「紙背」は紙の裏側の意。
誤用・混同注意
- 「力透紙杯」「力通紙背」などと書くのは誤り。正しくは「力透紙背」。
- 単に腕力が強いという意味ではなく、主に書画・文章の力強い表現をいう。
例文
- この掛け軸の書は力透紙背の趣があり、見る者を圧倒する。
- 彼の揮毫は力透紙背と評されるほど、力強く堂々としている。
- 簡潔な文章だが、作者の信念が力透紙背として伝わってくる。
類義語
- 入木三分
- 鉄画銀鉤
- 筆力雄健
対義語
- 春蚓秋蛇
- 筆力軟弱