春蚓秋蛇
読み方
しゅんいん しゅうだ
意味
文字や筆跡が、春のミミズや秋のヘビのように曲がりくねっていて、整っていないことをいう。転じて、字が下手で読みにくいこと、またそのような筆跡をたとえる語。
由来
中国の歴史書『晋書』の「王羲之伝」に見える「行は春蚓を縈(まと)うが若く、字字は秋蛇を綰(わ)がぬくが如し」という、書の筆跡をミミズとヘビにたとえた表現に基づく。内容は東晋時代(4世紀)の書に関わり、『晋書』自体は唐代の648年ごろに編纂された。
分類・構成
備考
書道や筆跡を批評する際の古風で文語的な表現であり、日常会話では「字が汚い」「悪筆」などのほうが一般的である。相手の字を直接評する場合は失礼になり得る。
誤用・混同注意
- 「春蚯秋蛇」と書くのは誤り。標準的な表記は「春蚓秋蛇」。
- 自然界における春のミミズと秋のヘビを述べた語ではなく、曲がりくねった下手な筆跡をたとえる語である。
- 「蛇」を一般的な音読みで「じゃ」と読まず、慣用的に「しゅうだ」と読む。
例文
- 彼の走り書きは春蚓秋蛇で、内容を判読するのに時間がかかった。
- 自分の春蚓秋蛇を改善したくて、書道教室に通い始めた。
- 大切な申請書では春蚓秋蛇にならないよう、読みやすい字で丁寧に記入してください。
類義語
- 悪筆
- 拙筆
- 筆跡拙劣
対義語
- 達筆
- 竜飛鳳舞
- 鉄画銀鉤