兔起鳧躍
読み方:とき ふやく
意味
「兔起鳧躍」は、主要な国語辞典に四字熟語として定着した形ではない。おそらく「兎起鳧挙(ときふきょ)」との混同による表記である。兎が跳ね起き、野鴨が飛び立つように、行動や事態の進行が非常に素早いことをいう。
由来
「兔起鳧躍」という表記そのものは、典拠をもつ定着した四字熟語としては確認しにくい。元になったと考えられる「兎起鳧挙」は、中国の戦国時代末から秦代にかけて、紀元前3世紀ごろに成立した『呂氏春秋』「論威」に見える「兔起鳧舉」に由来する。「兔(兎)が起き、鳧(野鴨)が飛び立つ」という、動きの素早さを表した語である。
備考
「鳧」は野鴨などの水鳥を指す。通常は「兔起鳧躍」ではなく、典拠に沿った「兎起鳧挙(ときふきょ)」を用いるのが安全である。
補足
- 「兔起鳧躍」は定着した四字熟語ではなく、「兎起鳧挙(ときふきょ)」との混同と考えられる。
- 「躍」ではなく「挙(旧字体では舉)」を用いるのが典拠に沿った表記である。
- 「兔」は日本語では通常「兎」と書く。
例文
- 敵の動きを察知すると、彼は兎起鳧挙の勢いで現場へ向かった。
- 市場の変化に対しては、兎起鳧挙ともいうべき迅速な判断が求められる。
- 火の手を見た隊員たちは、兎起鳧挙のごとく避難誘導を始めた。