俯首帖耳
読み方:ふしゅ ちょうじ
意味
頭を低く垂れ、耳を伏せるようにして、相手の命令や意向に逆らわず、卑屈なほど従うこと。単なる礼儀正しさではなく、権力者などに盲従・追従する姿を、批判的なニュアンスでいう。
由来
中国・唐代の文人、韓愈の散文「応科目時与人書」に見える「俯首帖耳、揺尾而乞憐者、非我之志也」という句に基づく。成立は唐代・貞元年間(8世紀末ごろ)とされる。「俯首」は頭を垂れること、「帖耳」は耳を伏せることをいい、犬が主人に従うような卑屈な服従の姿を表した。
備考
主に、権力や強い立場の相手への卑屈な服従・盲従を非難して用いる。敬意や謙虚さを表す中立的・肯定的な語ではない。
別表記
- 俯首貼耳
誤用・混同注意
- 「ふしゅうちょうじ」ではなく、標準的な読みは「ふしゅちょうじ」。
- 単に丁寧に頭を下げる意味ではなく、卑屈・盲従を批判的にいう語である。
例文
- 権力者に俯首帖耳するだけでは、組織の不正を正すことはできない。
- 彼は取引先に俯首帖耳するのではなく、対等な立場で条件を交渉した。
- 部下が上司に俯首帖耳となる職場では、自由な意見は出にくい。