以蠡測海
読み方
いれい そくかい
意味
ひさご(瓢箪で作った小さな容器)で広大な海の深さや量を測ろうとする意から、限られた知識・経験や狭い視野だけで、広大で複雑な物事の全体を判断・論評することをいう。見識や調査が不十分であることをへりくだっていう場合にも用いる。
由来
中国・前漢の文人である東方朔(前2世紀〜前1世紀)の「答客難」にある「以管窺天、以蠡測海(管をもって天をのぞき、ひさごをもって海を測る)」という句に基づく。後に1世紀ごろ班固が編纂した漢書の東方朔伝に収められた。小さなひさごで海を測ることの不可能さから、狭い見聞で全体を判断する愚かさをたとえる。
分類・構成
備考
「蠡」は「ひさご」、すなわち瓢箪を用いた小さな容器を指す。日常会話より文章語・教養語として用いられることが多い。「以管窺天」と対にして引用されることもある。
誤用・混同注意
- 「以狸測海」と書くのは誤り。正しくは「以蠡測海」。
- 「蠡」を「らい」と読んで「いらいそくかい」とするのは一般的でない。標準的な読みは「いれいそくかい」。
例文
- 一地域だけの調査結果で全国の消費傾向を論じるのは、以蠡測海にすぎない。
- 短期間の成績だけで彼の才能を判断するのは、以蠡測海というべきだ。
- 私の限られた滞在経験でその国の文化全体を語るなら、以蠡測海のそしりを免れない。