人身御供
読み方:ひとみ ごくう
意味
生きた人間を神・霊などへの供え物として差し出すこと。また、そのために選ばれた人。古代の信仰や伝説上の慣習として語られることが多い。
由来
日本の古い民間信仰や伝説に見られる、人間を神に供えて災害を鎮めたり豊作を祈ったりするという観念を表す語である。「人身」は人間の身体・人間そのもの、「御供」は神仏などに供える物をいう。語としての正確な初出年・成立時期は特定されていないが、古代から中世にかけての説話・伝承に類似の観念が多く見られる。
備考
現代では実在の慣習として断定せず、伝説・説話・民俗学上の表現として用いることが多い。「人柱」と近いが、人柱は建造物や土木工事の安全を祈る供犠を特に指す場合がある。
補足
- 「じんしんごきょう」と読むのは一般的でない。標準的な読みは「ひとみごくう」。
- 人身事故に関する供養や補償を意味する語ではなく、神などへの人間の供え物を指す。
例文
- 伝説では、村を荒らす大蛇を鎮めるため、娘が人身御供に選ばれたと語られている。
- この民話は、人身御供となる運命に抗う若者を主人公としている。
- 展示では、人身御供にまつわる各地の伝承を、史実と伝説を区別して紹介している。
分類
類義語
- 人身供犠
- 生贄
- 人柱