不可名状
読み方:ふか めいじょう
意味
言葉で名づけたり、様子・状態を説明したりすることができないほど、複雑であること、または程度が甚だしいこと。美しさ・恐ろしさ・苦しさなどが、言葉では十分に表現できない場合にいう。
由来
中国古典の「老子」第十四章にある「繩繩兮不可名、復帰於無物(けいけいたり、ああ、名づくべからず。無物に復帰す)」などに基づく語とされる。「名」は名づける、「状」はありさま・形状の意で、「名状することができない」という意味になった。「老子」は戦国時代(紀元前4〜3世紀頃)に成立したとされるが、正確な成立時期は不明である。
備考
「不可名状な美しさ」「不可名状の苦しみ」のように用いる。単に「説明が難しい」よりも、感情や情景が非常に強烈で、言葉にしにくいという含みがある。やや文章語的な表現。
別表記
- 不可名狀
例文
- 山頂から眺めた雲海の美しさは、まさに不可名状だった。
- 突然の知らせを聞いた彼女の悲しみは不可名状で、しばらく言葉を失っていた。
- 初めて異国の大都市に降り立ったとき、興奮と不安が入り混じった不可名状の感覚を覚えた。
分類
類義語
- 名状し難い
- 筆舌に尽くし難い
- 言語道断