不俱戴天
読み方:ふぐ たいてん
意味
相手をこの世に共に生かしておけないほど、深く憎み恨むこと。特に、親や主君などの仇のように、決して和解できない敵対関係をいう。「倶に天を戴かず」、すなわち同じ空の下では生きられないという強い決意を表す。
由来
中国の儒教経典『礼記』の「曲礼上」にある「父之讎、弗與共戴天(父の仇とは、共に天を戴かず)」に基づく。『礼記』は前漢期、紀元前1世紀ごろに編纂されたとされる。この「共に天を戴かない」という表現が、日本で「不倶戴天」という四字熟語として定着した。
備考
非常に強い憎悪や敵対を表す硬い言葉で、日常的な不仲には大げさである。本来は親の仇に対する復讐観を背景とするが、現代では比喩的に用いられる。
別表記
- 不共戴天
補足
- 「倶」を「具」と書く「不具戴天」は誤り。
- 単なる仲の悪さを指す語ではなく、和解不能なほどの激しい敵意を表す。
- 「ふきょたいてん」と読むのは誤りで、読みは「ふぐたいてん」。
例文
- 父を陥れた人物を、彼は不倶戴天の敵と見なしている。
- 些細な競争から始まった対立は、やがて両者を不倶戴天の間柄にしてしまった。
- かつて不倶戴天の敵だった二人も、共通の危機を前に協力せざるを得なかった。
分類
類義語
- 犬猿の仲
- 水火の争い
- 仇敵
- 宿敵