三界流転
読み方:さんがい るてん
意味
仏教で、迷いを離れられない衆生が、欲界・色界・無色界から成る「三界」の中で、生まれては死に、死んではまた生まれるという輪廻を繰り返すこと。転じて、迷い・苦しみから抜け出せず、同じような状態を繰り返すことにもいう。
由来
仏教語。「三界」は、衆生が生死を繰り返す世界を欲界・色界・無色界の三つに分けた呼称で、「流転」は生死・迷いの世界を流れ巡ることをいう。中国語に訳された仏典で用いられ、日本にも仏教伝来後(6世紀頃以降)に伝わった語である。特定の一書だけを典拠とする故事成語ではない。
備考
本来は仏教の専門的な語であり、欲界・色界・無色界における生死輪廻を指す。日常会話ではまれで、比喩的に用いる際も、深い迷いや反復する苦境という含みを持つ。
別表記
- 三界流轉
誤用・混同注意
- 「三界流転」は単に世の中が移り変わることではなく、仏教における生死輪廻・迷いの反復を表す語である。
- 「三界輪転」と書くのは一般的な表記ではない。
例文
- 仏教では、悟りを得ない衆生は三界流転を繰り返すと説かれる。
- 彼は同じ失敗を重ねており、迷いの中を三界流転しているように見えた。
- 無常を自覚し、三界流転の苦しみから解脱する道を求めた。