一籌莫展
読み方:いっちゅう ばくてん
意味
一つの計略・方策さえ考え出したり、実行に移したりできないこと。問題が行き詰まり、どう対処してよいかわからず、全く手の打ちようがない状態をいう。「籌」は計画・はかりごと、「莫」は~ない、「展」は広げて施す意。
由来
中国の正史「宋史」蔡幼学伝に見える「多士盈庭而一籌不吐(多くの人材が朝廷に満ちているのに、一つの方策も述べない)」という記述に基づく故事成語とされる。「宋史」は元代の1345年に編纂された。後に「一籌も展べること莫し」という形で、一つの策も施せない意の「一籌莫展」が成立した。
備考
文章語的で硬い表現であり、日常会話では「打つ手がない」「万策尽きた」などが自然。「一籌」は「一中」ではなく、計略・算木を表す「籌」を用いる。
誤用・混同注意
- 「一中莫展」と書くのは誤り。正しくは、計略・はかりごとを表す「一籌莫展」。
- 「一籌」を「一つの優れた策がある」という意味に誤解しない。全体では「策を施せない」意。
例文
- 突然のシステム障害に対し、担当者たちは原因を特定できず、一籌莫展の状態に陥った。
- 資金も人員も不足しており、このままでは新規事業を進めたくても一籌莫展だ。
- 難問を前に一籌莫展だったが、専門家の助言によってようやく解決の糸口が見えた。
分類
類義語
- 束手無策
- 万策尽きる
- 無計可施
- 打つ手がない
- 進退窮まる