一意攻苦
読み方:いちい こうく
意味
一つの事柄に心を集中し、苦労を惜しまずに熱心に努力すること。特に、学問・研究・文章作成などに、ひたすら打ち込んで苦心することをいう。
由来
出典として、唐代(9世紀前半)の文学者・韓愈の文章「進学解」が挙げられる。同篇には、油を燃やして夜の時間を継ぎ、年じゅうたゆまず学問に励むという趣旨の表現があり、これが一事に専念して苦心する「一意攻苦」の意味につながった。「一意」は心を一つに定めること、「攻苦」は苦心して物事に取り組むこと。
備考
主に学問・研究・技芸などへ真剣に打ち込む場面で用いる、やや硬い書き言葉。「一意専心」と近いが、「攻苦」には苦労を重ねて努力するという含みがある。
誤用・混同注意
- 「攻苦」を『苦しみを攻撃する』という意味に取るのは誤り。ここでは苦心して努力することをいう。
- 類義語の「一意専心」と混同されることがあるが、「一意攻苦」は苦労を惜しまない努力に重点がある。
例文
- 彼は一意攻苦して研究を続け、ついに長年の課題を解決した。
- 若い時期に一意攻苦して基礎を身につけた経験が、今の仕事に生きている。
- この論文には、資料を丹念に読み込んだ著者の一意攻苦の跡がうかがえる。