一念相続
読み方:いちねん そうぞく
意味
仏教語で、一つの心の働き・思い(念)が、次の瞬間の念へと途切れずに続くこと。本来は心の連続をいうが、一般には、一つの志や願いを変えず、ひたすら思い続けることの意味でも用いる。
由来
古代インドに成立した仏教の心識論に由来する語で、成立した正確な年代や、四字熟語としての単一の出典は特定しにくい。「一念」は一瞬の心の働き、「相続」は前のものが後のものへ連続して受け継がれることを表す。日本には仏教伝来後(6世紀以降)に伝わり、特に修行・信仰の文脈で用いられてきた。
備考
本来は仏教における心の働きの連続を表す専門的な語である。日常語では「一つの思いを持続する」という比喩的な意味で使われることがあるが、やや硬い表現である。
別表記
- 一念相續
誤用・混同注意
- 「一心相続」と書くのは別の表現との混同であり、通常は「一念相続」とする。
- 「相続」を財産を受け継ぐ意味だけに限定して解釈しない。ここでは心の働きが連続する意である。
例文
- 修行者は一念相続して仏を念じ、日々の行を怠らなかった。
- 研究を完成させたいという一念相続の思いが、長年の努力を支えた。
- 目標を実現するには、困難に遭っても一念相続の心を保つことが大切だ。