錦を衣て夜行くが如し
読み方:にしきを きて よるを ゆくが ごとし
意味
立派な才能・地位・財産などを持ちながら、それを知る人や評価する人がいないため、その価値や栄誉が世に伝わらないことのたとえ。暗い夜に美しい錦の衣を着て歩いても、だれにもその美しさが見えないことにいう。
由来
中国・前漢の司馬遷が紀元前1世紀ごろに編んだ『史記』の「項羽本紀」に由来する。項羽が富貴になったなら故郷へ帰るべきだと述べ、「富貴にして故郷に帰らざるは、錦を衣て夜行くが如し(富貴になって故郷に帰らないのは、錦を着て夜道を行くようなものだ)」と言った故事から生まれた。
備考
「衣て」は古い言い方で「着て」の意。単に自慢を勧める表現ではなく、実力や成果が評価・共有されない惜しさを表す。故事では、成功後に故郷へ戻らないことへのたとえとして使われた。
例文
- 優れた研究成果を発表しなければ、錦を衣て夜行くが如しで、その価値を知る人は増えない。
- 地方で長年技を磨いていても紹介の機会がなければ、錦を衣て夜行くが如しとなりかねない。
- せっかくの受賞歴も誰にも伝えなければ、錦を衣て夜行くが如しだ。
分類
類義語
対義語
- 衣錦還郷
- 故郷に錦を飾る