貧乏人に年寄りなし
読み方:びんぼうにん に としより なし
意味
貧しい人は、年を取っても隠居したり休んだりする余裕がなく、生活のために働き続けなければならないため、年寄りとしてゆったり暮らすことができない、という意味。貧困による生活の厳しさを表すことわざである。
由来
日本で生まれた俗諺とされる。江戸時代にはすでに用いられていたと考えられるが、成立した正確な年・作者・最初の典拠は明らかではない。老後に仕事を退いて暮らせるのは経済的な余裕がある者に限られ、貧しい者は高齢になっても働かざるを得ないという社会事情を背景とする。
備考
高齢者や貧困状態にある人を一括りにする響きがあるため、現代では相手に直接向けて使うのは避け、歴史的・説明的な文脈で用いるのが無難である。
別表記
- 貧乏人に年寄なし
- 貧乏人に年寄り無し
誤用・混同注意
- 「貧しい人は実際に長生きしない」「貧困層には高齢者が存在しない」という文字どおりの意味ではない。年を取っても隠居する余裕がなく、働き続けるという意味である。
例文
- 祖父は七十歳を過ぎても畑仕事を続けており、「貧乏人に年寄りなし」だと笑った。
- 店を畳めば収入がなくなるので、父は高齢でも働いている。まさに貧乏人に年寄りなしだ。
- このことわざは、貧乏人に年寄りなしという厳しい現実を表しており、老後の生活保障について考えさせられる。
分類
類義語
- 貧乏暇なし
- 貧乏に暇なし