触らぬ漆に負けぬ
読み方:さわらぬ うるしに まけぬ
意味
余計なことや危険そうな事柄に関わらなければ、災難や損害を受けずにすむというたとえ。生の漆に触れると皮膚がかぶれることがあるため、初めから触れなければその害を受けない、という意味に基づく。
由来
生の漆に触れるとかぶれを起こすことがあるという、漆器づくりなどに身近な生活経験から生まれた日本のことわざである。「漆に負ける」は、漆の毒気で皮膚がかぶれる意。正確な成立時期や特定の初出文献は未詳である。
備考
「負ける」は勝負に敗れる意味ではなく、漆に触れて皮膚がかぶれる意味。現在は「触らぬ漆にかぶれなし」や「触らぬ神に祟りなし」の形もよく使われる。
別表記
- 触らぬ漆に負けなし
- 触らぬ漆にかぶれなし
誤用・混同注意
- 「負ける」を勝負に負ける意味と解釈するのは誤り。この場合は漆に触れてかぶれることをいう。
- 単に消極的でいることを常に勧める語ではなく、不必要な危険や厄介事を避けるという文脈で用いる。
例文
- 責任の所在が曖昧な案件だ。触らぬ漆に負けぬというから、今は関わらないほうがよい。
- 二人のけんかに口を出して巻き込まれるより、触らぬ漆に負けぬと距離を置こう。
- うますぎる投資話には注意が必要だ。触らぬ漆に負けぬで、内容が分からないうちは手を出さない。