自然は飛躍せず
読み方:しぜん は ひやく せず
意味
自然界の変化や発展には、まったく連続性のない急激な断絶はなく、段階を追って少しずつ進むという考えを表す。転じて、物事の成長・改革・理解なども、基礎や過程を省いて一足飛びには実現しないという意味で用いる。
由来
ラテン語の格言「Natura non facit saltus(自然は飛躍をなさない)」に由来する。古代ギリシア哲学に見られる、自然は連続的に働くという考えを受け継ぐ表現で、17世紀末にはドイツの哲学者ライプニッツが類似の原理を論じ、18世紀には博物学者リンネが1751年刊『植物哲学』で用いた。日本語ではその訳語として定着した。
備考
主に哲学・科学・教育・改革論などで使われる硬い表現。「飛躍」は「大きな進歩」ではなく、途中の段階を欠く不連続な変化を指す。自然科学では、進化が常に漸進的とは限らないという議論もある。
例文
- 研究の成果は一夜では得られない。自然は飛躍せずというように、地道な実験の積み重ねが必要だ。
- 新人に高度な仕事をすぐ任せるのではなく、自然は飛躍せずの考え方で、基礎から段階的に教えよう。
- 制度改革も自然は飛躍せずという考えで進めるべきである。現場の理解を得ながら、少しずつ移行を進めるべきだ。
分類
類義語
- 自然は飛躍をなさない
- 自然は跳躍をなさない
- 漸進主義