自然に帰れ
読み方
しぜん に かえれ
意味
文明や社会制度が人間を不自然にし、自由や幸福を損なっているなら、人工的な生活を見直し、人間本来の素朴で自然なあり方に戻るべきだ、という意味。文字どおり自然の中へ戻ることだけでなく、過度な文明批判や自然な生き方を求める主張として用いられる。
由来
18世紀フランスの思想家ジャン=ジャック・ルソーの思想に由来するとされる言葉である。ルソーは1750年の『学問芸術論』などで、文明の発達が人間を堕落させうることを論じた。「自然に帰れ」はその思想を日本語で簡潔に表した標語として広まったもので、ルソーの著作中にこの形のフランス語の定型句がそのままあるわけではないとされる。
分類・由来
備考
ルソーの言葉として広く知られるが、厳密には彼の思想を要約した表現とみなされる。現代では、文明を全面否定する主張としてではなく、自然環境や人間らしい生活を見直す文脈で使われることが多い。
例文
- 便利さばかりを追い求める暮らしに疑問を感じ、彼は「自然に帰れ」というルソーの思想に共感した。
- 都会の生活に疲れたからといって、単純に山へ移り住むことだけが「自然に帰れ」の意味ではない。
- 環境問題を考える講演で、講師は現代文明を見直す言葉として「自然に帰れ」を紹介した。
類義語
- 自然に還る
- 自然に従う
- 自然体で生きる
対義語
- 文明を進めよ
- 人工に従え