竜の頷の珠を取る
読み方:りゅうの あぎと の たまを とる
意味
非常に危険な場所・相手から、貴重なものや大きな利益を得ようとすることのたとえ。大きな成果には危険が伴うこと、また、危険を避けられる好機を見計らわなければ目的を果たせないことをいう。
由来
中国の古典『荘子』「列禦寇」篇に由来する。おおむね戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)に成立したとされる話で、「千金の価値がある珠は、幾重にも深い淵にいる驪竜(黒い竜)のあごの下にある。珠を得た者は、竜が眠っている時に得たのだろう」と述べる。危険を冒して貴重なものを得る意から成句となった。
備考
「頷」は日常語の「うなずく」ではなく、この語では「あぎと」と読む。文章語・故事成語的な表現で、日常会話での使用は多くない。「竜の逆鱗に触れる」とは意味が異なる。
別表記
- 龍の頷の珠を取る
- 竜のあぎとの珠を取る
- 龍のあぎとの珠を取る
- 竜の頷の玉を取る
補足
- 「竜の逆鱗に触れる」と同じく、権力者の怒りを買う意味だと解するのは誤り。これは危険を冒して貴重な利益・成果を得ようとすることをいう。
- 「頷」を「うなずき」と読むのは誤り。この成句では「あぎと」と読む。
例文
- 競合の強い海外市場へ単独で進出するのは、竜の頷の珠を取るような挑戦だ。
- 独裁者の不正を公然と告発することは、竜の頷の珠を取るに等しい危険な行為だった。
- 彼は好機を逃さず、竜の頷の珠を取る覚悟で難交渉に臨んだ。
分類
類義語
- 虎穴に入らずんば虎子を得ず
- 危ない橋を渡る
- 火中の栗を拾う