窮鼠猫を嚙む
読み方:きゅうそ ねこを かむ
意味
追い詰められて逃げ場を失った弱い者でも、死にものぐるいになれば、ふだんはかなわない強い者に反抗したり、思いがけない力を発揮したりするというたとえ。弱者を過度に追い込むと、強い側も手痛い反撃を受けることがある、という戒めにも用いる。
由来
中国・前漢時代の議論を記録した書物『塩鉄論』(紀元前81年ごろ成立)にある「窮鼠狸を噛む」に基づくとされる。「狸」は中国では猫に似た獣を指し、日本では意味が分かりやすいよう「猫」に置き換えられて広まった。
備考
弱者が必ず強者に勝つという意味ではなく、窮地の者は必死に反撃し得るという意味。相手を追い込みすぎないための戒めとしても使う。
別表記
- 窮鼠猫を噛む
- 窮鼠猫をかむ
- 窮鼠猫を咬む
- 窮鼠狸を噛む
誤用・混同注意
- 弱者が努力すれば必ず強者に勝てる、という成功を保証することわざではない。
- 「窮鼠猫を嚙む」は、単に追い詰められた人が自暴自棄になるという意味ではなく、必死の反撃をする可能性をいう。
例文
- 相手をこれ以上追い詰めるな。窮鼠猫を嚙むというから、最後には予想外の反撃を受けるかもしれない。
- 資金も人員も乏しい小さな会社だが、窮鼠猫を嚙む勢いで大企業に挑戦した。
- 彼は普段おとなしいが、不当な扱いを受け続ければ窮鼠猫を嚙むこともある。
分類
類義語
- 窮鼠狸を噛む
- 窮寇は追うことなかれ
- 窮鳥懐に入れば猟師も殺さず
- 背水の陣
対義語
対比・対照ことわざ
- 窮寇は追うことなかれ
- 窮鳥懐に入れば猟師も殺さず
- 猫の前の鼠