百両の家より五両の隣
読み方:ひゃくりょうの いえ より ごりょうの となり
意味
どれほど高価で立派な家に住むことよりも、隣人がよい人であり、近所づきあいが円満であることのほうが、安心して快適に暮らすためには大切だというたとえ。住居を選ぶ際には、家そのものだけでなく周囲の人や環境も重視すべきだという意味で用いる。
由来
成立した正確な年や初出の文献は不明である。江戸時代に広まった上方(京都・大阪)系のいろはかるたで、「ひ」の札として採られて知られるようになったことわざ。高価な家と、よい隣人のいる環境を対比し、隣人の重要性を説いている。
備考
上方いろはかるたの「ひ」に当たる句。ここでの「五両」は文字どおりの金額を問題にするものではなく、家の価格より隣人の善し悪しが重要だという対比表現である。
誤用・混同注意
- 「五両で隣家を買うほうが得だ」という不動産価格の比較として解釈するのは誤り。家の値段ではなく、よい隣人・近隣環境の大切さをいう。
例文
- 物件を選ぶときは建物の設備だけでなく、周辺の雰囲気も見ておこう。百両の家より五両の隣というからね。
- 新築の豪邸でも隣人との関係が悪ければ住みにくい。まさに百両の家より五両の隣だ。
- 地域の人たちが災害時に助け合う様子を見て、祖父は「百両の家より五両の隣だ」としみじみ言った。