男子家を出ずれば七人の敵あり
読み方:だんし いえを いずれば しちにんの てき あり
意味
男性は家を出て社会に出れば、多くの競争相手や利害の対立する相手、危険などに出会うものだから、気を引き締めて慎重に行動すべきだ、という教え。「七人」は実数ではなく、敵や障害が多いことのたとえである。
由来
正確な初出や成立年は不明である。江戸時代に尾張地方で用いられた尾張いろはかるたの「を」の札として知られ、そこから広く伝わったとされる。「男子」は社会に出て働く成人男性を指す当時の語法である。
備考
現代では性別役割を前提とした表現と受け取られることがある。引用する際は、性別を問わず社会では警戒や準備が必要だという比喩として用いるか、言い換える配慮が望ましい。
別表記
- 男、家を出ずれば七人の敵あり
- 男家を出ずれば七人の敵あり
- 男は敷居をまたげば七人の敵あり
- 男は敷居を跨げば七人の敵あり
誤用・混同注意
- 「七人」を実際に七人の敵がいるという意味に取るのは誤り。多くの敵対者・障害があり得ることのたとえである。
- 社会に出れば周囲の人が皆敵だという意味ではない。競争や利害対立、危険を意識して慎重に行動せよという戒めである。
例文
- 就職する息子に、祖父は「男子家を出ずれば七人の敵ありだ。気を緩めずに働きなさい」と諭した。
- 独立して商売を始めれば、男子家を出ずれば七人の敵ありというように、競合や批判にも備えなければならない。
- 彼は大事な取引先との交渉を前に、「男子家を出ずれば七人の敵あり」を胸に、入念な準備をした。