来世の百日より今生の一日
読み方:らいせの ひゃくにちより こんじょうの いちにち
意味
死後の来世で長く生きることを期待するよりも、確かに生きている今の人生の一日を尊く大切にせよ、という教え。将来や死後の幸福ばかりを当てにして現在をなおざりにせず、目の前の命・時間・行いを重んじるべきだという意味。
由来
「来世」「今生」という仏教の輪廻観に関わる語を用いた日本のことわざである。特定の経典から直接取られた一節かどうかは明確ではないが、江戸時代(17〜19世紀)に上方で用いられた上方いろはかるたの「ら」札として定着し、広く伝わった。
備考
「今生」はこの世・この生涯、「来世」は死後に生まれ変わる次の世をいう仏教語。本句では「今生」を「こんじょう」と読む。来世を否定するのではなく、今をおろそかにしない戒めである。
補足
- 「来世の幸福には価値がない」という意味ではない。来世への期待だけで現在の生を粗末にしてはならない、という戒めである。
例文
- 先延ばしにせず、来世の百日より今生の一日という気持ちで、今日できる親孝行をしよう。
- 病気を経験した彼は、「来世の百日より今生の一日」だと言って、毎日を丁寧に過ごすようになった。
- 不確かな将来の幸福だけを願うのではなく、来世の百日より今生の一日と考えて、目の前の命を大切にしたい。