往きを念いて来たるを思う
読み方:ゆきを おもいて きたるを おもう
意味
過去に起こった事柄をよく振り返り、それを踏まえて将来を考えること。「往き」は過去、「来たる」は未来を指す。過去の経験や失敗を単に懐かしんだり悔やんだりするのでなく、今後の判断や備えに生かすという意味で用いる。
由来
中国の成句「念往思来(往きを念いて来たるを思う)」を日本語の訓読として表したものとされる。「念往」は過去を思い起こすこと、「思来」は未来を考えることをいう。中国での原典・正確な成立年代、および日本でことわざとして定着した時期は未詳である。
備考
「往き」は「ゆき」と読み、過去の意。「念いて」は「おもいて」と読む。日常会話よりも、文章・講話・歴史や経営を論じる場面で使われる文語的な表現である。
別表記
- 往きを念い来たるを思う
- 往きを念ひて来たるを思ふ
誤用・混同注意
- 「往き」を「いき」、「念いて」を「ねんいて」と読まない。正しくは「ゆきを おもいて」。
- 過去を懐かしむだけという意味ではない。過去を踏まえ、未来について考え備える意である。
例文
- 会社の節目に、往きを念いて来たるを思う姿勢で、創業時からの歩みと今後の事業計画を見直した。
- 会議では、往きを念いて来たるを思うという観点から、前年度の失敗と次年度の対策を併せて検討した。
- 歴史を学ぶ意義の一つは、往きを念いて来たるを思い、よりよい未来への判断材料を得ることにある。
分類
類義語
- 温故知新
- 前車の覆るは後車の戒め
- 過去を顧みて未来を考える
対義語
- 後は野となれ山となれ
- 後先を考えない