山は山に逢わねども人は人に逢う
読み方:やまは やまに あわねども ひとは ひとに あう
意味
動かない山同士は出会わないが、行き来する人間は、別れた後でも思いがけず再会することがあるという意味。世間は狭く人との縁は巡るものなので、出会った相手を粗末にせず、誠実に接するべきだという戒めや、再会を願う別れの言葉として用いる。
由来
一般にトルコの民間諺に由来すると紹介されることが多く、西アジアやヨーロッパにも同趣旨の表現が広く見られる。原諺の成立年や特定の典拠は不明である。日本語形がいつ定着したかも明確ではないが、尾張いろはかるたの「や」の札として伝承されている。
備考
「逢う」は人との巡り会いのニュアンスを強調する表記で、現代では「会う」とも書く。別れ際の挨拶のほか、将来の再会を意識して人を大切に扱うよう促す際にも使われる。
別表記
- 山は山に逢わぬが人は人に逢う
- 山は山に会わねども人は人に会う
- 山と山とは逢わぬが人と人とは逢う
誤用・混同注意
- 「人は一度会えば必ず再会する」という保証を表す言葉ではない。人は行き来するため再会する可能性があり、縁や日頃の対応を大切にすべきだという趣旨である。
例文
- 旅先で親切にしてくれた人と数年後に取引先で再会し、「山は山に逢わねども人は人に逢う」を実感した。
- 狭い業界では後でまた関わるかもしれない。山は山に逢わねども人は人に逢うという心構えで、誰に対しても礼を尽くそう。
- 送別会で彼は、「山は山に逢わねども人は人に逢う。またどこかで会いましょう」と挨拶した。