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古の学者は己のためにし、今の学者は人のためにす

読み方:いにしえの がくしゃは おのれの ために し、いまの がくしゃは ひとの ために す

意味

昔の学者は、自分の人格や学問を高めるために学んだが、当世の学者は、他人から認められること、名誉や利益を得ることを目的に学ぶ、という意味。孔子が、学問は本来、自身を修養するために行うべきだと説き、外聞や出世ばかりを求める学びを戒めた言葉である。

由来

中国の儒教経典「論語」憲問篇にある孔子の言葉「古之学者為己、今之学者為人」に基づく。孔子は紀元前551年頃から紀元前479年頃の人物で、この言葉も春秋時代(紀元前6~5世紀)に説かれたとされる。「論語」自体は孔子没後、弟子たちによって戦国時代頃までに編纂・成立したと考えられている。

備考

「人のため」は現代語の「他人を助けるため」という善意の意味ではない。他人に認められること、名声・利得を求めることを指し、批判的な意味で用いられる。「学者」も現代の研究者だけでなく、学ぶ人一般をいう。

別表記

  • 古の学者は己の為にし、今の学者は人の為にす
  • 古の学者は己がためにし、今の学者は人がためにす

誤用・混同注意

  • 「人のためにす」を『他人を助けるために学ぶ』という肯定的な意味に解するのは誤り。ここでは他人の評価・名声・利益を求めて学ぶことを批判している。
  • 「学者」を現代の大学教授や研究者だけを指す語と限定するのは不適切。原文では学問をする人、学ぶ人一般をいう。

例文

  • 資格を名刺の飾りにするのではなく、古の学者は己のためにし、今の学者は人のためにすという言葉を胸に、実力を養いたい。
  • 先生は、SNSで評価されるためだけに勉強する姿勢を見て、「古の学者は己のためにし、今の学者は人のためにす」と諭した。
  • 研究の目的が名声だけになっていないかを省みる際に、古の学者は己のためにし、今の学者は人のためにすという孔子の教えは示唆に富む。

分類

類義語

このことわざに使われている漢字