人を食わば骨まで
読み方:ひとを くわば ほねまで
意味
人に害を加えたり、相手を利用したりする悪事に手を染めたなら、中途半端にせず、相手が立ち直れないほど徹底的にやるというたとえ。「人を食う」は、人を害する・だます・食い物にする意で、冷酷で非道な考え方を表す。
由来
成立した正確な時期や初出文献は明確ではない日本のことわざである。「人を食う」を文字どおりの食人ではなく、人を害する・だます・利用する意味に用い、「食べるなら骨まで残さず食べる」という強い比喩から生まれたと考えられる。江戸時代以降に広く定着したとされるが、確証できる初出年は不明。
備考
悪事や搾取を徹底するという否定的・冷酷な含みを持つ。日常会話では冗談めかして「徹底的にやる」の意で使われることもあるが、相手を傷つける場面では避けるのが無難。
例文
- 彼は取引先を追い詰めるなら「人を食わば骨まで」だと言い、相手の再起の余地まで奪おうとした。
- 証拠を中途半端に隠せばかえって危険だ。悪事に手を染めた者が人を食わば骨までと考えるのは、このような心理からだ。
- 「人を食わば骨まで」という発想はあまりに冷酷だ。競争相手であっても、最低限の配慮は忘れるべきではない。
分類
類義語
- 毒を食らわば皿まで
- やるからには徹底的にやる
対義語
- 君子危うきに近寄らず
- 過ぎたるは及ばざるが如し