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三軍も帥を奪うべきなり匹夫も志を奪うべからざるなり

読み方:さんぐん も すい を うばうべき なり、ひっぷ も こころざし を うばうべからざる なり

意味

大軍であっても総大将を奪うことはできるが、どんなに身分の低い一個人であっても、その人が固く抱く志や信念までは他人が奪えない、という意味。外からの圧力や困難に屈せず、自らの志を守ることの大切さを説く。

由来

中国の古典『論語』の「子罕(しかん)篇」にある孔子の言葉。「三軍」は大規模な軍隊、「帥」はその総大将、「匹夫」は一人の普通の男・一個人を指す。原文は「三軍可奪帥也、匹夫不可奪志也」。孔子の活動期は紀元前6~5世紀ごろで、『論語』は戦国時代(紀元前5~3世紀ごろ)に編集・成立したとされる。

備考

「匹夫」は現代では文脈によって見下した響きを帯びることがあるが、ここでは主に「一個の普通の人」をいう。現代では「志は奪うべからず」のように短く引用されることもある。

別表記

  • 三軍の帥を奪うべし、匹夫の志を奪うべからず
  • 三軍可奪帥也、匹夫不可奪志也
  • 三軍も帥を奪うべし、匹夫も志を奪うべからず

誤用・混同注意

  • 「匹夫」を単に「卑怯な男」や「取るに足りない人」という意味に限定するのは不正確で、この句では一個の普通の人を指す。
  • 「帥」を「師」と書くのは誤り。「帥」は軍の総大将を意味する。
  • 軍隊の強さを称賛する言葉ではなく、地位や力を失っても個人の志・信念は奪えないことを説く句である。

例文

  • 周囲に反対されても研究を続ける彼を見て、「三軍も帥を奪うべきなり、匹夫も志を奪うべからざるなり」という言葉を思った。
  • 強大な相手に地位を失わせられることはあっても、信念まで奪わせてはならない。三軍も帥を奪うべきなり、匹夫も志を奪うべからざるなり、である。
  • 先生は卒業生に向けて、「困難な時代でも、自分の志を大切にしなさい。三軍も帥を奪うべきなり、匹夫も志を奪うべからざるなりです」と語った。

分類

類義語

対義語

対比・対照ことわざ

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