これに懲りよの道化者
読み方:これに こりよ の どうけもの
意味
「この失敗・痛い目を教訓にして、もう二度と同じ愚かなことをするな」という意味。失敗した相手を「道化者(愚か者)」と呼び、からかったり強く戒めたりする言葉である。現代では古風で、冗談めかした叱責として使われることが多い。
由来
「これに懲りて、以後同じ過ちをするな」という叱責の文句に、「愚か者」を意味する「道化者」を添えた表現である。「よの」は江戸時代に見られる、強い呼びかけや念押しの語調。正確な初出・作者は不詳だが、江戸時代に成立・流布した上方いろはかるたの「こ」の札として知られている。
備考
上方いろはかるたの「こ」の札。現在の日常会話ではまれで、古風で芝居がかった冗談・叱責として用いられる。相手を侮る響きがあるため、目上の人や公的な場には不向き。
別表記
- 是に懲りよの道化者
- これにこりよの道化者
- 是にこりよの道化者
誤用・混同注意
- 「道化者」を職業としてのピエロだけを指す語と解するのは不正確。この句では主に「愚か者・おどけた者」をののしる意味である。
- 「懲りよ」を、物が固まる意味の「凝りよ」と書くのは誤り。失敗を教訓にする意の「懲りよ」を用いる。
- 「道化者」を「どうけしゃ」と読むのは一般的ではなく、この句では「どうけもの」と読む。
例文
- 何度注意しても雨の日に走って転んだ弟へ、祖父は「これに懲りよの道化者」と冗談半分に言った。
- 同じ詐欺にまた引っかかりそうになった友人に、「これに懲りよの道化者、今度は契約書をよく読みなさい」と忠告した。
- 昔話の殿様は、いたずらに失敗した家来を見て、「これに懲りよの道化者」と戒めた。
分類
類義語
対義語
- 喉元過ぎれば熱さを忘れる
- 同じ轍を踏む