麈尾之談
読み方:しゅび の だん
意味
知識や教養のある人が交わす、風雅で高尚な談話のこと。特に、世俗的な利害から離れ、哲学・文学・芸術などについて語り合うような、格調の高い話をいう。
由来
中国・西晋の王衍(おうえん、256〜311年)が、玉の柄を付けた「麈尾」という払子を手にして老荘思想などの清談をしたという故事に基づく。『晋書』王衍伝には、王衍が麈尾を手にして玄学を論じたことが記される。これから、知識人による優雅で高尚な談話を「麈尾之談」と呼ぶようになった。『晋書』の成立は唐代の648年。
備考
日常会話ではほとんど用いない、文語的で格調の高い表現。「麈尾」は中国で貴人や学者が手にした、動物の尾毛などで作る払子をいう。
補足
- 「麈」を「塵」と書き換えないよう注意する。標準的な表記は「麈尾之談」。
例文
- 茶会では、古典に通じた先生の麈尾之談に、客たちが静かに耳を傾けた。
- 夕食後の座談は文学や哲学に及び、しだいに麈尾之談の趣を帯びていった。
- 彼の講演は単なる雑談ではなく、豊かな教養に支えられた麈尾之談であった。
分類
類義語
- 清談
- 高談闊論
- 高尚な談話
対義語
- 俗談
- 卑俗な談話