魚肉百姓
読み方:ぎょにく ひゃくせい
意味
権力者が民衆を魚や肉のように、自分の欲望を満たすため思いのままに扱い、搾取・虐待すること。「魚肉」は、本来は魚と肉のことだが、ここでは人を食い物にするように酷使・支配する意。「百姓」は多くの一般民衆を指す。
由来
中国の歴史書『後漢書』の「仲長統伝」にある「魚肉百姓、以盈其欲(百姓を魚肉し、その欲を満たす)」に基づく。後漢末(2~3世紀)の政治・社会を論じた仲長統の文章に由来し、『後漢書』自体は南朝宋の范曄が5世紀、概ね445年頃までに編纂した。魚や肉を料理して食べるように、権力者が民衆を自由に搾り取ることをたとえた語である。
備考
文章語・批判的な表現で、主に為政者や権力者による民衆への搾取・虐待をいう。「百姓」はここでは農民に限らず、一般の民衆の意。日常会話ではやや硬い。
誤用・混同注意
- 「百姓」を「ひゃくしょう」と読まない。四字熟語としては「ひゃくせい」と読む。
- 魚や肉、または農民を単に列挙した語ではなく、「民衆を食い物にする」という意味である。
例文
- 私腹を肥やす役人の魚肉百姓を、見過ごしてはならない。
- その領主の重税と労役は、まさに魚肉百姓と評すべき暴政だった。
- 報告書は、独裁政権による魚肉百姓の実態を詳細に記録している。
分類
類義語
- 苛斂誅求
- 暴虐無道
- 横暴無道