雅人深致
読み方
がじん しんち
意味
風雅を理解し、趣味や精神性が高尚で奥深いこと。また、そのような趣を備えた人をいう。「雅人」は風流をよく知る人、「深致」は深く繊細な趣・味わいを指す。書画、和歌、茶の湯、庭園などを愛でる洗練された人物や、その美意識を評する際に用いる。
由来
中国の南朝宋の劉義慶編『世説新語』の「文学」篇に見える「深致」という語を典拠とし、「雅人(風雅を解する人)」と結び付いて成った語とされる。『世説新語』は5世紀前半、概ね430年ごろに成立した。日本には漢籍の教養語として伝わり、風雅で奥深い人物・趣向を表す四字熟語として用いられる。
備考
日常会話ではあまり使われず、人物評、芸術評論、書画・茶道などの文脈で用いられる雅語である。単に裕福・上品という意味ではなく、風雅を解する深い趣味や精神性をほめる語。
例文
- 古美術と和歌に通じる彼は、まさに雅人深致を備えた人物だ。
- 茶席の設えの随所に、亭主の雅人深致が感じられた。
- この簡素な庭園には、造り手の雅人深致な美意識が静かに表れている。
類義語
- 風流韻事
- 風雅の士
- 高尚優雅
対義語
- 粗野低俗
- 無粋粗雑
- 俗物根性