阿吽二字
読み方:あうん にじ
意味
密教でいう「阿」と「吽」の二字。阿は口を開いて出す最初の音、吽は口を閉じて出す終わりの音とされ、万物の始まりと終わり、また宇宙・真理の全体を象徴する。仁王像や狛犬などの開口・閉口の表現にも結び付く。
由来
サンスクリット語(梵語)の音を漢字で写した仏教語である。「阿」は最初の音、「吽」は終わりの音とみなされ、密教では両者が万物の始終や一切の真理を表すと説かれた。日本には平安時代初期、9世紀ごろに真言密教・天台密教の伝来とともに広まったと考えられる。
備考
日常語の「阿吽の呼吸」とは関連するが、阿吽二字は本来、密教上の「阿」と「吽」という二つの音・文字を指す語である。単に「息が合うこと」の意味で使うのは不正確。
補足
- 「阿吽二字」を、二人の息が合うことだけを意味する「阿吽の呼吸」と同義に扱うのは不正確。
- 「阿雲二字」は誤りで、正しくは「阿吽二字」。
例文
- 真言密教では、阿吽二字に万物の始まりと終わりを観想する。
- 山門の仁王像は、口を開いた像と閉じた像によって阿吽二字を表している。
- 僧侶は講話の中で、阿吽二字が宇宙の全体性を象徴すると説明した。