過庭之訓
読み方:かてい の くん
意味
父親が子どもに与える教え、または家庭内で行われるしつけ・教育のこと。特に、子の学問や人格を育てるために親から授けられる教訓をいう。転じて、親や年長者から受け継いだ家庭教育一般を指すこともある。
由来
中国古典の「論語」季氏篇に由来する。春秋時代の孔子(紀元前551年~前479年)が、庭を通り過ぎようとした息子の孔鯉(伯魚)に、詩と礼を学ぶよう諭した故事から生まれた語である。「鯉趨而過庭(鯉、趨りて庭を過ぐ)」の「過庭」と、「訓(教え)」を結んだもの。論語は孔子の没後、戦国時代頃(おおむね紀元前4~3世紀)に編纂されたとされる。
備考
現在では日常会話よりも文章語・格調高い表現として使われる。「庭訓(ていくん)」ともいう。故事の本義は孔子から息子への教えだが、現代では親から子へのしつけや家庭教育一般を指す。
別表記
- 過庭の訓
誤用・混同注意
- 「過程之訓」は誤り。「過庭」は庭を通り過ぎることを表す。
- 「家庭の訓」は同音による誤記であり、故事成語としては「過庭之訓」または「過庭の訓」とする。
例文
- 父は夕食後、読書と礼儀の大切さを語り、私たちに過庭之訓を授けた。
- 彼の謙虚で礼儀正しい態度には、祖父から受けた過庭之訓が息づいている。
- 人格形成には学校教育だけでなく、家庭における過庭之訓も大きく影響する。
分類
類義語
- 庭訓
- 家訓
- 家庭教育
- 義方の訓