貫朽粟陳
読み方:かんきゅう ぞくちん
意味
銭を束ねるひもが朽ちるほど銭が積み置かれ、穀物も古くなるほど倉に満ちている意。財貨や食糧が非常に豊富で、使い切れないほど蓄えられている状態をいう。国家・組織・大富豪などの莫大な富を表す際に用いる。
由来
中国・前漢の司馬遷が前91年頃までに編んだ「史記」平準書にある、「京師之銭累巨万、貫朽而不可校」「太倉之粟陳陳相因」という記述に基づく。都の銭は多すぎてひもが朽ち、国の穀倉の粟は古いものが次々と積み重なるほどだったという、漢代の豊かさを表した故事から生じた。
備考
文章語・故事成語として用いられることが多い語。単に物が古くなって無駄になることではなく、財貨や食糧が余るほど豊かな状態を表す。現代では過剰な蓄財への皮肉を込める場合もある。
誤用・混同注意
- 「粟陳」を「ぞくじん」と読むのは誤りで、読みは「ぞくちん」。
- 単に銭や穀物が腐敗して無駄になる意味と解するのは不十分で、財貨・食糧があり余るほど豊富であることをいう。
例文
- 国庫は貫朽粟陳と称されるほど潤い、多くの公共事業を行う余力があった。
- 好景気が続いた結果、その商家には貫朽粟陳の富が蓄えられた。
- 貫朽粟陳の状態にあっても、富が民の生活に行き渡らなければ真の繁栄とはいえない。
分類
類義語
対義語
- 家徒四壁
- 一文不名
- 貧困窮乏