豺狼当路
読み方:さいろう とうろ
意味
山犬や狼が道をふさぐように、残忍・貪欲な悪人や奸臣が政治や組織の要職を占め、善良で有能な人が進出できない状態をいう。悪人が権力を握って横行することのたとえ。
由来
中国・後漢時代、順帝の漢安2年(143年)ごろの故事に基づく。『後漢書』張綱伝で、監察官の張綱が権勢を振るった大将軍・梁冀を弾劾する際、「豺狼当路、安問狐狸(豺狼が道をふさいでいるのに、どうして狐などを問えようか)」と述べたことに由来する。豺狼は大悪人、当路は要路を占める意である。
備考
主に政治の腐敗や、組織で悪人・無能な権力者が幅を利かせる状況を批判的にいう、硬く古典的な表現である。日常会話ではあまり用いられない。
誤用・混同注意
- 「豺」を「柴」と書かない。
- 文字どおり山犬や狼が道をふさぐ意味ではなく、悪人や奸臣が要職を占める比喩である。
例文
- 腐敗した側近が政権の中枢を占める現状は、まさに豺狼当路といえる。
- 豺狼当路の世では、清廉な官僚ほど正しい意見を通しにくい。
- 不正を働く者ばかりが幹部に昇進する会社を、社員たちは豺狼当路だと嘆いた。