蟷螂拒轍
読み方:とうろう きょてつ
意味
カマキリが自分よりはるかに大きく強い車の車輪を止めようとする意から、弱い者や小さな勢力が、自分の力量を顧みずに、とうていかなわない強大な相手に立ち向かうことをいう。多くは、無謀で勝ち目のない抵抗を戒める意味で用いる。
由来
中国・戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)に成立したとされる『荘子』の「人間世」篇に由来する。同篇には、カマキリが前脚を振り上げて車の車輪に立ち向かうものの、自分が勝てないことを知らない、というたとえがある。「蟷螂拒轍」は、この故事を四字にまとめた表現である。
備考
「蟷螂の斧」や「螳臂当車」と同系の故事成語。一般には分不相応で無謀な抵抗をいう否定的な表現だが、文脈によっては、弱者が強者に挑む勇気を含みをもって表すこともある。
別表記
- 螳螂拒轍
誤用・混同注意
- 「轍」を「わだち」と読んで「とうろうきょわだち」とするのは誤りで、読みは「とうろうきょてつ」。
- 単に勇敢に強者へ挑むことを褒める語と誤解されやすいが、基本的には力量差を顧みない無謀な抵抗をいう。
例文
- 圧倒的な資本力を持つ大企業に、準備不足の小企業が正面から価格競争を挑むのは、蟷螂拒轍になりかねない。
- わずかな兵で大軍を迎え撃つ作戦は、勇敢ではあっても蟷螂拒轍の戦いだと評された。
- 感情だけで権力者に反発するのではなく、蟷螂拒轍で終わらせないための周到な計画が必要だ。