蚕叢鳥道
読み方:さんそう ちょうどう
意味
中国の蜀(現在の四川省)にある、鳥しか通えないほど険しく狭い山道をいう。転じて、通行がきわめて困難な険しい山道・難路のたとえとして用いる。
由来
唐代・8世紀の詩人、李白の楽府詩「蜀道難」に由来する。「蚕叢」は伝説上、蜀を開いた王の名であり、詩中の「蚕叢及魚鳧」と、太白山から峨眉山へ通じる険しい「鳥道」の描写を合わせてできた語とされる。
備考
現代の日常会話ではまれで、漢文・中国の地理や文学を踏まえた文章で用いられることが多い。「蜀道」の険しさを表す、文学的な語である。
別表記
- 蠶叢鳥道
誤用・混同注意
- 「蚕叢」は地名ではなく、伝説上の蜀の王の名である。
- 「鳥道」を単に鳥の通り道とせず、鳥しか通れないほど険しい山道の意で捉える。
例文
- 一行は蚕叢鳥道を越え、ようやく蜀の地へ入った。
- かつての峠道は蚕叢鳥道と呼ぶにふさわしく、荷車を通すことも難しかった。
- 断崖に造られたその登山道は、まさに蚕叢鳥道の険しさである。