自性弥陀
読み方:じしょう みだ
意味
仏教語。阿弥陀仏は外に隔たって存在するだけの仏ではなく、衆生一人ひとりに本来そなわる心性・仏性(自性)において現れる仏である、という考え方。しばしば「唯心浄土」と対にして、浄土もまた心性と無関係な外界ではないという教えを表す。
由来
大乗仏教における唯心・仏性の思想と浄土教の教理を背景とする仏教語である。「是心作仏、是心是仏」を説く『観無量寿経』などの思想と通じ、中国仏教で発達した「唯心浄土」の考え方の中で用いられてきた。現行の四字句としての正確な初出年・初出文献は特定しにくいが、中国仏教の中世(隋・唐代以降)に形成・流布し、日本にも伝来したと考えられる。
備考
日常会話で使う語ではなく、仏教思想・宗教史の文脈で用いる。多くは「唯心浄土・自性弥陀」と並べていう。宗派や解釈者により、他力念仏との関係づけには差がある。
別表記
- 自性彌陀
誤用・混同注意
- 「自生弥陀」と書くのは誤り。「自性」は本来そなわる性質・仏性をいう。
- 阿弥陀仏や浄土の存在を単純に否定する語だと理解するのは不正確であり、心性との関係を説く教理である。
例文
- 講師は「自性弥陀」の教えを引き、仏を自分の心と無関係な存在としてのみ捉えないよう説いた。
- この文章では、唯心浄土・自性弥陀という表現によって、浄土教と心性の関係が論じられている。
- 自性弥陀は、阿弥陀仏を単に外在的な救済者とみなす見方とは異なる側面を示す仏教思想である。
分類
類義語
- 自性阿弥陀